孫と始めたメダカ飼育

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退職を迎えた65歳の春、何か新しい趣味を見つけたいと思っていた私に、小学3年生の孫の太郎が声をかけました。学校でメダカの観察をしているから、おじいちゃんと一緒に育ててみたいというのです。正直、魚の飼育なんて若い頃から縁がありませんでしたが、孫との共通の話題ができればと思い、二つ返事で引き受けました。

最初は近所のペットショップで普通のヒメダカを5匹購入しました。小さなプラスチック容器に入れて、孫と一緒に毎日観察することから始まりました。太郎は学校で習ったことを一生懸命説明してくれて、私も改めてメダカの生態について勉強するようになりました。エサのやり方、水替えの方法、観察のポイントなど、孫が先生になって教えてくれる時間は、とても新鮮で楽しいものでした。

飼育を始めて2ヶ月ほど経った頃、思いがけないハプニングが起きました。水槽の底に小さな卵を発見したのです。太郎は大興奮で、すぐに図鑑で調べ始めました。卵を別の容器に移して、毎日虫眼鏡で観察する日々が始まりました。10日後、髪の毛のように細い稚魚が孵化した時、太郎と一緒に声を上げて喜びました。生命誕生の瞬間を孫と共有できたことは、何物にも代えがたい貴重な体験でした。

稚魚の成長と共に、私たちの飼育技術も向上していきました。インターネットで情報を調べたり、亀田養魚オンラインショップのような専門店から質の良い個体を購入したりするようになりました。太郎は夏休みの自由研究でメダカの成長記録をまとめ、学校で発表して先生から褒められました。その時の誇らしそうな表情は、今でも鮮明に覚えています。私も孫の研究を手伝うことで、改めて学ぶ喜びを感じることができました。

やがて私たちの飼育スペースは拡大し、ベランダには様々な品種のメダカが泳ぐ容器が並ぶようになりました。楊貴妃メダカの美しい赤、みゆきメダカの神秘的な輝き、それぞれの個性を太郎と一緒に楽しみました。週末になると、太郎は必ず我が家にやってきて、メダカの世話をしながら学校での出来事を話してくれます。メダカを通じて、孫との絆が深まっていることを実感しています。

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