初めての確定申告で学んだこと

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フリーランスのWebデザイナーとして独立して1年目、初めての確定申告を迎えたときのことは今でも忘れられません。会社員時代は年末調整で済んでいたので、確定申告なんて他人事だと思っていました。しかし、いざ自分でやるとなると、想像以上に大変な作業でした。

独立した当初は、とにかく仕事をこなすことに必死で、経理のことは後回しにしていました。領収書は財布に詰め込んだまま、請求書の控えもバラバラに保管していました。「まあ、確定申告の時期になったら何とかなるだろう」と軽く考えていたのです。

ところが、2月に入って申告の準備を始めたとき、現実の厳しさを思い知らされました。1年分の領収書を整理するだけで丸2日かかり、中には金額が読めないほど色褪せたものもありました。何の経費だったか思い出せない領収書も多く、結局計上を諦めたものもたくさんありました。帳簿のつけ方も分からず、国税庁のホームページを見ながら悪戦苦闘する日々が続きました。

深夜まで作業を続け、ようやく申告書を完成させたのは3月14日でした。提出期限ギリギリで、心身ともにボロボロの状態でした。しかも、控除できるはずの経費を多く見逃していたことに後から気づき、本来より多く税金を払ってしまったのです。この経験から、日頃からしっかり記帳することの重要性を痛感しました。

翌年からは、会計ソフトを導入して毎月きちんと帳簿をつけるようにしました。領収書もすぐにスキャンして整理するようになりました。また、決算・確定申告に強い格安税理士を探して相談したところ、節税のアドバイスや青色申告のメリットなど、知らなかった情報をたくさん教えてもらえました。専門家に相談することで、時間も大幅に節約できました。

今では確定申告の時期も落ち着いて対応できるようになりました。日々の記帳を習慣化したことで、自分の事業の収支状況も常に把握できるようになり、経営判断にも役立っています。初年度の苦労は大変でしたが、おかげで税務の基礎知識が身につき、事業主としての意識も高まりました。これから独立を考えている方には、ぜひ早めに確定申告の準備を始めることをお勧めします。

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