社会人2年目の夏、会社の同僚に誘われてキャンプに行った。アウトドア経験はゼロで、テントの張り方すら知らなかった。場所は山奥のキャンプ場。着いた瞬間、スマホの電波がなく、都会育ちの私は軽くパニック。
とりあえず、みんなでテントを立てようとしたが、ポールを間違えて1時間格闘。ようやく完成した時は、達成感でハイタッチした。夜は焚き火を囲み、同僚が持ってきたギターで懐メロを歌った。普段はクールな上司が、酔っ払って学生時代の恋バナを語り出し、意外な一面に笑いが止まらなかった。寝る前、星空を見上げたら、流れ星がスッと落ちて、思わず「仕事、うまくいきますように」と願った。翌朝、川で水遊びをして、子どものようにはしゃいだ。
帰り道、疲れ果てたけど、心が軽くなっていた。キャンプは準備が大変だし、虫も多かったけど、自然の中で過ごす時間がこんなにリフレッシュになるとは思わなかった。それ以来、年に一度はキャンプに行くのが楽しみになった。あの夜の星空と仲間との笑い声は、今でも鮮明に覚えている。